暗号資産(仮想通貨)への税務調査

暗号資産(仮想通貨)への税務調査

2021-11-01

日経新聞、2021年10月3日の記事で
暗号資産(仮想通貨)への税務調査の記事が
掲載されていましたので、
転載します。

暗号資産(仮想通貨)を巡る税務処理に、
国税当局が監視を強めている。

関東地方などの個人に大規模な税務調査があり、
数十人が計約14億円の申告漏れを指摘されていたことが、
関係者への取材で分かった。

企業や個人の仮想通貨投資が盛んになり、
法的にグレーとみられる「節税策」も広がっている。

国税当局は今後も重点的に調査や、
適切な税務処理の情報発信に力を入れる。

関係者によると、
一斉調査は2020~21年ごろに関東信越国税局が実施。

埼玉県や栃木県、群馬県、新潟県や長野県などに住み、
主に仮想通貨エイダ(ADA)の売買で利益を得た個人が対象となったようだ。

数十人で申告漏れなどが見つかり、
過少申告加算税などを含めた追徴税額は
計約6億7千万円だった。

エイダをビットコインなどの別の仮想通貨に換えて利益を得たにもかかわらず、
申告をしていなかった例が多かった。

申告漏れが数千万円に及ぶ例や、
仮装・隠蔽行為があったとして
重加算税が課された例もあったもようだ。

国税当局は18年ごろから、
仮想通貨関連の税務調査を重点施策と位置づけている。

これまで東京国税局なども、
大規模な税務調査を手掛けてきた。

日本暗号資産取引業協会によると、
18年9月に日本国内で8千億円強だった仮想通貨の取引額(現物取引)は
21年6月時点で2兆円超、
5月は5兆円を超えていた。

個人が資産形成の手段とするだけでなく、
企業が投資活動として保有する例も増えている。

評価損益計算サービスを提供するクリプタクト(東京・新宿)の調査では、
国内の上場会社のうち少なくとも16社が
仮想通貨を保有し、評価・売却損益を計上していた。

非上場企業も含めると、
さらに多くが仮想通貨投資をしているとみられる。

一方で法的にグレーとみられる「節税策」も広まった。

エイダに関する複数の税務相談を受けた税理士は
「18年ごろに節税セミナーなどが開かれ『仮想通貨から仮想通貨への交換は非課税』といった誤った情報が流れた。
 デマを信じて節税策を行った人もいたようだ」と話す。

ネット上には「仮想通貨の利益を圧縮する裏技を紹介」など、
節税策の紹介をうたうサイトが複数ある。

東京都内に事務所を構えるある業者の代表は
「海外の法令や金融取引を組みあわせれば節税は可能」と主張。

国内に数百人の顧客を抱えるという。

「独自のノウハウによる節税策を提供して手数料をもらうが、
 (通常の税務処理の場合に支払う)日本の税率より低いので顧客も喜ぶ」と話す。

国税庁などは、正確な情報の発信に努める。

17年には、
仮想通貨の取引で生じる利益が
「雑所得」にあたるとの見解を公表した。

仮想通貨を別の仮想通貨と交換した場合も、
課税対象になると注意喚起した。

個人の課税処理に加え
「企業が利用料を対価として暗号資産を貸し付けたときは、消費税の課税対象となる」
などと呼びかける。

「公式の情報はあるが、
 暗号資産に関する税の専門家は少なく、
 SNS(交流サイト)などで不正確な情報が広がっている。

『出国すれば税金はかからない』などのデマがたえない」という。

やはり、
暗号資産(仮想通貨)の税務調査が始まりましたね。

緊急事態宣言も解除され
国税庁は
税務調査をしたくて
うずうずしているようです。

今のうちにと
税務調査の連絡や問い合わせが
増え始めています。

暗号資産(仮想通貨)の税務調査が
本格化するのは
今年の9月からだと予想していました。

おそらくこの1年で
かなりの申告漏れが見つかるでしょう。

暗号資産(仮想通貨)は
今年も大きく乱高下しています。

申告が必要な方は
適切な申告・納税を心掛けましょう。

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